音楽を聴く宿題

皆さん、こんにちは。木山舞子です。

木山音楽教室では、冬休みにこんなプリントで「音楽を聴く宿題」を出しました。

4人の作曲家の名前とそれぞれの作曲した曲を計8曲、うち2曲を自由に選んで聴き、感想を書いてもらいます。

2枚目のプリントは作曲家の生没年表になっており、課題の作曲家を調べ、自分で書き込む仕様になっています。

この宿題、休み明けのレッスンで提出してもらっていますが、生徒さんそれぞれの感想が素晴らしく、楽しく読ませていただいています。

たくさん、細かく感想を書いてくれた子も素晴らしいですし、シューベルトの魔王の感想で、ひとこと、「怖かった」など書いている子もいて、それはそれでシンプルながら素晴らしい感想だと思いました。だってまさにその通りだから!

シューベルト魔王の楽譜

うちの長男もこの宿題にチャレンジしました。選んだのはラヴェルのボレロです。

この曲は、たった2種類のテーマが楽器を変えて15分間も繰り返される、、、という特異な構成になっています。演奏する楽器の順序や組み合わせは、「オーケストレーションの魔術師ラヴェル」によって緻密に計算されており、最初非常に穏やかに始まりながら、最後は大音量になり、崩れ落ちるように終わる、、、という作品です。

長男は、聴きながら「なんだよこれーずっと同じのばっかりだよー嫌になっちゃうよー」と叫んでいましたが、この感想に私はにやにや、、、

1928年のボレロの初演時のエピソードで印象的なものがあります。

演奏を聴いた1人の老婦人が悲鳴をあげ、「狂っている!狂っている!」とわめいたそうです。ところがそれを友人からきいたラヴェルは、にやっとして、「その女性こそこの音楽を1番理解している」と言ったのだとか。

このボレロという曲は確かに、テーマの穏やかなキャラクターにもかかわらず、凄まじい狂気を感じさせる曲で、「嫌になっちゃう」とはまさにその通り、作曲家の狙いなのだろうと思います。

この宿題の意義は、とにかく沢山の曲に触れること、音楽的な閃きやアイデアの引き出しを持つ事、です。

クラシックだからってお利口さんに聴かなくても良い。素直に、本当に感じたことを大切にしてほしいですね😊

さて、提出してもらったプリントには、一枚ずつコメントを書いて返しています。

また長い休みには、音楽を聴く宿題、しましょうね!

木山舞子

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