ピアノレッスンで鍛えられる3つの力

こんにちは。木山音楽教室ピアノ講師の伊藤瑞基です。

本日のテーマはピアノレッスンで得られる様々なメリットについてです。

「ピアノは脳に良いって聞いたけど本当?」
「ピアノを習うことが、将来にどうつながるのか分からない…」
という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は「ピアノレッスンで鍛えられる3つの力」をお伝えしたいと思います。


脳の働きを活性化させる力

ピアノ演奏の際には左右の手、足で異なる動きをします。そして目で楽譜を追い、耳で音を聴き、脳からの指令で指を細かく動かします。そのため、常に頭(脳)はフル活用です!

ピアノ演奏が脳の発達に効果があるというデータは、既に多くの研究でも実証されています。

例えば「ピアノを習っている子どもは、他の習い事に比べて人間性知能(※)が突出して高くなる」というデータもあります。

(※)人間性知能とは脳科学で新たに提唱されている知能指数で、一般知能・問題解決能力・社会性・創造性・自己制御・注意力などが含まれています。HQ(Humanity Quotient)と言われ、教育界でも注目されています。

昔から「ピアノは脳に良い」「ピアノを習うと頭が良くなる」「ピアノは大人も脳トレになり、記憶力低下や認知症の予防にもなる」とそれとなく言われていたことが、近年、特に2000年以降で、実際のデータに基づき科学的に証明されているのです。

これは、ピアノは両手で微妙に違う指の動きができることと、譜面を先読みして覚えて後追いしながら弾くことが主な理由だと考えられています。片手で弾くピアニカに同じような効果はなく、また、幼少期にクラシックを聴いて頭が良くなるということでもないようです。

さらに興味のある方は、脳科学者である澤口俊之先生のインタビュー記事や、「ピアニストの脳を科学する:超絶技巧のメカニズム/古屋晋一」などを読んでみてください。より詳しく興味深い研究結果が示されています。


目標に向かって努力する力

先ほどの脳科学の実証データの一つで、ピアノは「夢への努力(人間性知能の要素)」にもプラスに作用することがわかっているのですが、やはり幼少期からある一つの目標に向かって努力する経験は、大きな糧となります。

ピアノレッスンでは「あの曲を弾けるようになりたい!」「発表会で良い演奏ができるよう、毎日の練習を頑張ろう」と、様々な目標を持ちその成果を発表できる機会が多くあることも特徴の一つです。発表会などの大きな本番に限らず、毎週のレッスンも立派な成果発表の機会の一つと言えるでしょう。

ピアノ学習は決して楽で簡単なことばかりではありませんが、様々なことを乗り越え舞台に立つ経験や、こうした取り組みを継続して行う力は、将来どのような場面でも必ず活きてきます。


表現する力

人は、自分の意志や感情を伝えたいという本能的な欲求を持っています。成長の過程で、それらをより多様な方法で伝える方法を学んでいきます。これが芸術の成り立ちです。

様々な情報やモノが溢れ、消費的な生活が一般化した現代だからこそ、芸術を学ぶことを通して、自らの内面に焦点を当てる営みが大きな価値を持つのではないでしょうか。そして音楽という様式化された表現方法を通して他者に伝えるという人間的な行為は、私たちを様々な世界へと連れて行ってくれるはずです。

これは即物的な意味を持つ能力ではありませんが、私自身はここに大きな意味を見出しています。


いかがでしょうか?

今回は以上3つの観点からお話いたしましたが、さらに他者とのコミュニケーションや異文化理解など、ここには書ききれないほどのたくさんの学びがあります。

「ピアノを習う」「ピアノを学ぶ」ということは、決してピアノを弾く技術を習得することだけが目的ではありません。ピアノを通して身に付けることのできる能力は、実践的なものからより本質的なものまで様々であり、求めるものや身に付く能力は人によっても異なるかもしれません。

いずれにしても、ピアノ学習が私たちの人生に大きな恩恵をもたらしてくれるということは間違いありません。

みなさんにとっての一番のメリットを、一緒に探してみませんか?


伊藤瑞基
(センター南教室・ピアノ/絶対音感/ソルフェージュクラス担当)

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