Ciao a tutti!

皆さん、こんにちは。新しくピアノ、リトミック、声楽講師になりました、大嶌美樹恵です。

3回目となったイタリア滞在を終えて、9年ぶりに日本で過ごしています。久しぶりの日本は、とにかくご飯が美味しいこと。そして何でも品物の種類が豊富だなぁと感じる今日この頃です。

さて、私が10代と20代、そして30代〜40代と過ごして来たイタリアのミラノ市は、この20〜30年の間で色々なことが変わりました。

最初はお金の単位がLiraだったのが(0がやたら多くて計算しにくいなぁと思っていたのですが)、2000年EUに加盟してEuro に変わると物価が大きく上昇し人々の生活も大きく変わりました。

市内には3線しかなかった地下鉄は今や6線(まだ工事中ですが)になり、日本食レストランも随分増えました。外国人労働者や移民もとても増えて、毎日ニュースに挙がるランペドューサ島に漂着するアフリカからの移民問題は、イタリアのみならずEU全体の問題として今も議論されている真っ最中です。

Covid を乗り越えた矢先にウクライナの戦争が始まり、世界の動きがロシアへの風当たりが強くなった頃、ミラノの劇場スカラ座は、劇場のシーズン開幕のla prima にロシアの作曲家ムソグルスキーの作品「ボリス ゴドゥノフ」を選びました。その会見で、報道記者から「なぜこのタイミングでこの作品を選ぶのですか?」との質問に、指揮者のリッカルド・シャイーは「自分はこの作品をla prima にやりたいと3年前から案を練っていた。だから今回迷わずこれを選んだ、それだけの事。誰からも文句を言われる筋合いはない。」と言い切った時は皆がシ〜ンと黙り、私は彼の潔さに思わずテレビに拍手を送りました。

スカラ座には、2019年に亡くなった演出家Franco Zeffirelli へのオマッジョとして彼が演出した記録の写真が展示されていますが、正統派な伝統を愛するスカラ座も他のヨーロッパの国々同様に、近年ではコンピュータテクノロジーを使ったデジタル技術や特殊効果を入れた斬新な演出も増えました。また、オペラを子供達にも見て欲しいという思いから「子供プログラム」が誕生しました。一作品3時間と長いオペラを、1時間ほどのカットバージョンにして、子供達にもストーリーが分かりやすいように途中途中でナレーションが入ります。そのナレーションも子供達の笑いをたくさん取って盛り上げるのが上手いこと!華やかな舞台演出にも子供達は目が釘付けですし、当日貰うプログラムとプチギフトも子供向けのデザインでとても可愛く、何よりチケットが安いのでお得感もあります(笑)

スカラ座中二階にて展示。Franco Zeffirelli 演出のLa Traviata(上)、Mirella FreniとZeffirelli(下)

子供とお得感と言えば、ミラノを含むイタリアのロンバルディア州は、毎月第一日曜日は美術館や博物館が誰でも無料で入れるシステムです。家族で入るとなかなか安くない入館料が無料となると、その日はどこのmuseoも大混雑なのですが、全ての子供達が教育を受ける権利がある、とするイタリア政府の取り組みの1つです。

スカラ座に来場する子供達に向けて「マナー良く公演を鑑賞するために…劇場のルールを知っておこう!」

声楽やピアノを学ぶことは、同時に色々な国を知る事につながっていると思います。作曲家の国の歴史や文化、言葉や思想を知ることが、演奏の解釈や演奏表現の感性に大きな影響があると感じます。教室に通う皆さんが、そんな大きなアンテナを持って音楽を勉強して下さると良いなぁ、と思っています。

それではまた。Arrivederci !

大嶌美樹恵
(センター南教室・ピアノ/絶対音感/ソルフェージュ/声楽/ボイストレーニングクラス担当)

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