こんにちは。木山音楽教室ピアノ講師の田代優奈です。
パリに来て2ヶ月が経ちました。9月の受験を経て、今はパリ地方音楽院コンセルティスト課程に在籍しています。
パリは多くの美術館が学生無料なので、隙間時間を見つけては美術館に行くという刺激的かつ魅惑的な生活を送っています。
先日、パリのブールデル美術館でのジョイントリサイタルに出演しました。


プログラムは、フランシス・プーランクとクロード・ドビュッシーの作品で、私はプーランクの「ナゼルの夜会」と「主題と変奏」を演奏しました。

この美術館は、「考える人」で有名なロダンの弟子、アントワーヌ・ブールデルの作品が展示されています。

今回演奏会をするにあたり、「プーランク」と「ブールデル」、そして「彫刻」と「音楽」の関連性をトークの内容にしたことがきっかけで、新しい発見がありました。
プーランクとブールデルは両者とも世界大戦を経験しており、想像を超えたエネルギーを持っています。プーランクの音楽は躍動感が溢れ、ブールデルは迫力ある作品が多く、爆発的なエネルギーを感じました。
ホールにはブールデルの大きな彫刻が置いてあったのですが、ドビュッシーの前奏曲「沈める寺」を聴いていたとき、地割れするようなクライマックスと彫刻の視覚的な迫力が相まって、驚きと大きな感動が体の深くから沸きあがりました。
その後ロダン美術館に行きました。ロダン、ブールデル両者とも神話をモチーフにした作品や同年代の芸術家の肖像も多いですが、個人的に、ロダンにはブールデルよりも繊細さを感じました。人間の表情や仕草、身体性や愛、悲しみなど、とりわけ愛においては身体的に無数のヴァリエーションがありました。

彼らが表現した感情、世界から沢山のイマジネーションを受け、ピアノで表現しようと思ったら、練習のモチベーションがとても高まりました😊
ピアノを弾く時の身体性もまた、彼らの彫刻からインスピレーションを受け、新たな視点で捉え直すことができました。心と身体、そして音楽は深く結びついているのですね!
田代優奈
(センター南教室・ピアノ/絶対音感/ソルフェージュクラス担当)

